『SOFT SKILLS』という本を読みました。
- 作者:ジョン・ソンメズ
- 発売日: 2016/06/02
- メディア: Kindle版
巷では「エンジニアキャリアのバイブル」にもなっているこの本ですが、もっと早く読んでおけばよかったと心から思いました。それくらい良い本です。
「駆け出しエンジニアは〜」といった枕詞をつけてしまいましたが、駆け出しではない全てのエンジニアが読んで損はない本です。
33歳でアーリーリタイヤしたエンジニア、ジョン・ソンメズ氏が自身のキャリアを振り返りながら、全てのソフトウェアエンジニアに通ずるキャリアプランや考え方、思考ハック法などを提示してくれます。
この本の面白いところは、著者インタビューでも言及されていますが「コードサンプル」も「技術解説」も出てきません。一貫してソフトウェアエンジニアのキャリアに関わるライフハック術が書いてあります。
この記事では、私が影響を受けた考え方を紹介するとともに、なぜ駆け出しエンジニアがブログを始めるべきなのかを説明します。
自分自身を事業者と捉える
第2章では、ソフトウェア開発のキャリアを事業として考えることを勧めています。
その上で、自分のソフトウェア開発事業の顧客として今の会社の雇用主がいるという考え方をした方がいいとも記載しています。
つまり、自分自身のキャリアマインドを「雇われの一従業員」から「ソフトウェアを開発できる能力を提供しているソフトウェア開発事業者」へとマインドチェンジさせます。
そうすることによって、自分のキャリアについての考え方が変わり、キャリアを積極的にマネジメントするという意識が持てるようになります。
自分が提供している「ソフトウェアを作れる能力」に価値があることはなんとなくわかっている人は多いと思います。
しかし、キャリアを良い方向にマネジメントするためには、その価値がどういうものなのか、他多数のエンジニアとは何が違うのかを顧客である雇用主に伝える必要があります。
それが自分自身をマーケティングすることに繋がります。
自分自身をマーケティングする
第19章では、自分の価値を雇用主に伝えるために「自分自身をマーケティングする」という考え方を説明しています。
マーケティングを一言で説明すると、製品やサービスとそれらを必要としている誰かを結び付けることだ。
この考え方を就職活動や転職活動にあてはめると、履歴書は自分自身が提供するサービスの広告チラシとなります。
また、SNSやブログで発信しているもの一つ一つも自分自身のマーケティングメッセージになります。
そうした自分自身の価値を可視化できる物を増やし、更に専門性を深めていくことで自分自身をブランディングし、自分自身をマーケティングすることができます。
ちなみに私のブログはAWSに関する記事が多く、一番アクセスが多い記事もAWSの記事です。
特に↓の記事は初対面の人からも「見たことある」と言っていただけることがあります。
深い専門性のある記事ではないですが、自分でも一定のブランディングとマーケティングはできていると感じます。
ブログは自分をマーケティングする最良の手段
第21章では、自分をマーケティングする上でのブログの重要性と成功のポイントを説明しています。
著者自身も、
率直に言って、私のキャリアで経験した成功の大半は、ブログのおかげである。 と記載しています。
先ほど、「履歴書は広告チラシになる」と書きましたが、基本的に履歴書は2ページほどの情報量です。
職務経歴書もおそらく同じくらいの情報量になると思います。
情報が少ないので能力を正確に判断することができず、採用面接で大量の質問をやりとりすることで能力を評価していくことが多いと思います。
それでも正確に能力を判断できないことの方が多いと思います。
そこで、自分がブログを持っていると仮定し、URLを雇用主に連携したところを想像してみてください。
ある記事にはコードサンプルが載っていたり、またある記事には新技術に関しての考察が載っていたりします。
そのブログは自分の能力を履歴書や職務経歴書よりポジティブに判断してもらうことができます。
私も転職活動の際はこのブログのURLとQiitaのユーザーページを職務経歴書に記載していましたが、採用担当者から評判が良くなることがあっても悪くなることは一切なかったです。
自分自身をマーケティングすることでキャリアを良い方向にマネジメントするためにはブログを始めるべきであることがわかります。
これが私がブログを始めるべきだと考える理由です。
駆け出しエンジニアは何を発信するべきか
駆け出しエンジニアで「自分には発信できるほどの専門性がない」のように考えて発信をためらっている人は是非ブログを始めて記事を書いてみてください。
重要なことは専門性があるかどうかではなく、「他人に価値を提供できるか」です。
この記事を読んでいる駆け出しエンジニアの方は「エンジニアになるには」「エンジニア 一歩目」みたいなワードでググった経験が少なからずあると思います。
そういった駆け出しエンジニアの視点は価値があると思いますし、駆け出しエンジニアにすらなれていない人からすれば現役駆け出しエンジニアの発信はもっと価値があると思います。
更に3年間発信を継続してみると、継続して学習して更に発信した実績が見える化され、記事内容の専門性が深まっていきます。
そうすると自分自身の広告チラシ作成とブランディングが同時に完了しているはずです。
他多数のエンジニアとは何が違うのかを顧客である雇用主に伝える必要があります。
↑こちらも容易に伝えることができるようになっていると思います。
まとめ
この本を読んだ時に感じたことをガーっと書いてしまったので文章がおかしいかもしれないです。ただ、それくらいの熱量を生み出してくれる本であることをわかってほしいな〜と思います。
最後に、記事タイトルに「駆け出しエンジニア〜」とつけた理由ですが、この記事の内容は全71章の内の3章程度の内容でしかなく、この本全体ではどう独学を進めていくかや生産性を高める方法など駆け出しエンジニアにとって価値のある内容が多く記載されていると感じたからです。
生産性を高めるための手段として有名な「ポモドーロテクニック」に関しても言及されていたりするので、駆け出しエンジニアの方は是非読んでブログを作ってポモドーロテクニックを使用して記事を発信してみてください。
- 作者:ジョン・ソンメズ
- 発売日: 2016/06/02
- メディア: Kindle版
※余談ですがこの記事もポモドーロテクニックを使用して書いています。
4ポモでした🍅